もうすぐ新『MacBook Pro』の発表!
Appleのデベロッパーカンファレンス、『WWDC』が迫って来ましたね。これは6月11日から6月15日までサンフランシスコで開催され、『OS X Mountain Lion』に関する発表があるだろうと予想されています。また、その『Mountain Lion』用に最適化された『MacBook Pro』や『MacBook Air』が発表されるのではないかと噂されていて、特に『MacBook Pro』は、CPUが『Ivy Bridge』となるのはほぼ既定事項で、『SuperDrive』が取り除かれて薄型になり、SSDとHDDが両方搭載されるのではないか、などと話題になっています。
今回は、そんな『MacBook Pro』に関する噂の一つ、『iPhone』や『iPad』でもおなじみの『Retina』Displayに関するお話です。
『Retina』ディスプレイとは
retinaとはもともと人間の「網膜」を表す単語で、『Retina』ディスプレイとは、1ピクセルが人間の肉眼では見ることのできない大きさまで小さくなったディスプレイです。これまでのディスプレイの約2倍の解像度を持ち、『iPhone』や『iPad』のdpi(dots per inch、1インチあたりのドット数)は300前後と、普通の印刷物にかなり近くなっています。
もし仮に『MacBook Pro』に『Retina』ディスプレイが搭載された場合、13インチモデルでも2560×1600ピクセルという30インチの『Apple Cinema Display』並みの解像度になり、17インチモデルだと3840×2400ピクセルという想像もつかないような解像度となります。もっとも、製造が報道されている『Retina』ディスプレイは13インチと15インチの物のみで、さらにあまり売れ行きのよろしくないという噂の17インチモデルが今後も販売が継続されるかと言われるとかなり怪しいところではあるのですが……。
普通に搭載するだけではダメかも……
そんな素敵な『Retina』ディスプレイですが、一つ問題があります。それはお値段。現時点では今までのディスプレイと比較して15インチだと約100ドルほどコストが増えてしまうようです。『iPad』が『Retina』ディスプレイを採用した際は30ドルほどのコスト増加を企業努力で吸収したそうですが、今回のコスト増加は少し難しいのではないでしょうか。最近のノートパソコンが低価格にシフトしてきている今、時代に逆行して値段を上げてくるとも考えにくいです。
また、2560×1600ピクセルもの解像度が一般ユーザに必要かと言われると、正直難しいところがあります。画像を取り扱ったりWebデザインをしたりする人はまだしも、普通にネットサーフィンをやるくらいの人には画面にあった丁度いい解像度のディスプレイの方がいいように感じます。まあこの辺は、実際に『Retina』ディスプレイが採用された『MacBook Pro』を触ってみないことにはどんな感じかは分からないんですけれどね。
『MacBook Pro』と『Retina』ディスプレイの関係はきっとこうなる?
このように、単純に採用して画面が綺麗になったよやったね、とはいかなさそうな『Retina』ディスプレイ。ですが、『OS X Lion』のアップデートで今まで2倍の大きさのアプリのアイコンが追加されたりと、AppleがMacに『Retina』ディスプレイを採用しようとしている可能性は高いです。そこで筆者は一つの仮説を立てました。それはApple StoreでのCTO (configure to order) 販売です。
Apple StoreのCTOではメモリやCPUをアップグレードすることができますが、現在、15インチの『MacBook Pro』のみ、高解像度(1440×900から1680×1050に)のディスプレイを選択することができます。お値段は約8,000円。これと同じように、『Retina』ディスプレイも、CTOで10,000円くらいでオプションとして選択できるようにするのかもしれません。そうすれば高解像度を希望するユーザと低価格を希望するユーザとの折り合いも取れますし、もし『Retina』ディスプレイを希望するユーザが多ければそこで一般発売に移ってもいいですからね。
おわりに
とまあ否定的な意見も交えて色々語りましたが、正直よく分かりません(笑)。実際に『Retina』ディスプレイが採用された『MacBook Pro』を触ったら「やっぱこれでしょ!」って思っちゃうかもしれませんしね。6月11日を楽しみに待ちたいと思います。
【2012/06/12 追記】『WWDC2012』が終わりましたんで、Keynoteの内容をまとめました。