矛盾なんかも気にさせないくらいの熱さな
『ソードアート・オンライン プログレッシブ』

ソードアート・オンライン プログレッシブ1 (電撃文庫) ソードアート・オンライン プログレッシブ1 (電撃文庫)
著者:川原礫
販売元:アスキー・メディアワークス
(2012-10-10)

 『ソードアート・オンライン』の「アインクラッド」編の外伝で、本編では殆ど描かれなかったアインクラッドの攻略の様子を書いてく予定だそうで、今巻では1層と2層の攻略風景です。1層のボスの攻略風景はアニメでも放送されましたよね。

 でまあ、あとがきにもあるように1巻とは矛盾したストーリーになっているのですが、個人的にはそこまで気になるものでもないと思います。むしろこっちのがストーリーがすっきりとしていていい感じです。このストーリーを知ってしまうと、本来のストーリーのほうがちょっと違和感あるように感じてしまいます。まあこれは個人差があると思いますが。ともかく、筆者はすごく楽しんで読めたんで、早く続きが読みたいですね。もちろん、本編の「アリシゼーション」編もですが。

まさかな展開だった『デート・ア・ライブ』3巻

デート・ア・ライブ3  狂三キラー (富士見ファンタジア文庫) デート・ア・ライブ3 狂三キラー (富士見ファンタジア文庫)
著者:橘 公司
販売元:富士見書房
(2011-11-19)

 今回新しく登場する“精霊”は時崎狂三。今までの二人の精霊とはまた違ったタイプの女の子で、特に士道に積極的にアプローチを仕掛けてきます。さらに、士道の実の妹を名乗る女の子も登場、物語は更に加速していきます。

 そして後半では、1巻からぼかされてた謎が明かされます。しかしそれが明かされるのが最後の最後なんで、物語の“ヒキ”としては強く4巻に繋がれています。4巻がどうなるのかがとても楽しみです。

かなり期待外れだった『謎解きはディナーのあとで』

謎解きはディナーのあとで (小学館文庫) 謎解きはディナーのあとで (小学館文庫)
著者:東川 篤哉
販売元:小学館
(2012-10-05)

 ライトノベルの範疇に含まれるかは微妙ですが、人気のライトミステリの文庫化ということで読んでみました。

 で、結構な話題作だったので期待して読んだのですが、筆者はそこまで面白いとは感じませんでした。お嬢様刑事の宝生麗子とその執事の影山の台詞回しはクスっとくるところもありましたが、根本的にストリートとかミステリ要素が、端的に言えばつまらなかったですね。連作短編の要素も少しはあるのかと思ったのですがそれもなく、この作品のウリのシンプルな構成が筆者には合いませんでした。筆者はミステリ系の小説を読むときは、謎が解けずに、謎解きのシーンで「そうだったのかー」と楽しむスタイルなので、そういう意味でも合いませんでしたね。