
なつやすみのこうさく
こんばんわ、けいが (@keiga_ascii) です。もうすぐ『OS X Mavericks』が発売となる昨今、Macユーザーのみなさんは『Mountain Lion』を使っていることと思います。私もそうです。
さて、みなさんは、OS Xの復旧・再インストール用のUSBメモリやDVDを手元に置いていますか? OS Xに万が一の不具合が起きた時のために、記録媒体に復旧用のインストーラーを残しておきたいですよね。この『Mountain Lion』の復旧用USBを作る方法は、ネットで調べるといくらでも出てきます。しかし、それらはほぼ全てが『Mountain Lion』を『App Store』で買った人用の記事であり、『Mountain Lion』がプリインストールされたMacを使っている人には使えない方法なのです。つまり、Macを買ったばかりの人には使えません。まあやろうと思えばやれるんですけれど、1700円を無駄に使うことになります。勿体ないです。
でも待ってください! 実は、『Mountain Lion』がプリインストールされたMacからでも、復旧用のテータを取り出し、インストールUSBを作る方法が、実はあるんです。今回はその方法を、あまりMacに慣れていない人にもわかりやすく紹介したいと思います。
ちなみに、Appleで配布されている『復元ディスクアシスタント(復旧ディスクアシスタント)』は、OS XがインストールされたHDDの隅の方にあるリカバリ領域をただUSBに移すだけなので、OSの復元にはネットワーク環境が必要となりますし、リカバリに非常に時間がかかってしまいます。今回はこの方法ではなく、ちゃんとOSのインストールまでがそれ単体で可能なUSBを作ることを目標にします。
準備するもの
まず準備するものです。
- 空っぽのUSBメモリ(16GB以上)
- 『Mountain Lion』がプリインストールされたMac
- インターネットに繋がる環境
- やる気
以上の四つを準備してください。まず、USBメモリですが、16GB以上のものを準備してください。フォーマットとかは後でするので、Windows用でも大丈夫です。また、『Mountain Lion』がプリインストールされたMacは、今回は先日購入した『MacBook Air』を使用します。
まずは『ターミナル』から

まずは『ターミナル』というアプリケーションを起動します。“アプリケーション”フォルダの“ユーティリティ”フォルダの中に入っています。起動したら、以下のコマンドを入力し、エンターキーを押します。最初の「$」は要りません。デフォルトなら最初からターミナルにありますので。
$ diskutil mount disk0s3
このコマンドを入力すると、『ターミナル』上には以下のように表示され、“Recovery HD”が『Finder』のサイドバーに表示されるようになります。

これが最初にちょっと話した、HDDの中のリカバリ領域本体です。その中に“com.apple.recovery.boot”というフォルダがあることを確認してください。確認が終わりましたら、またターミナルで次のコマンドを入力します。
$ open /Volumes/Recovery\ HD/com.apple.recovery.boot/BaseSystem.dmg
すると、“com.apple.recovery.boot”の中に“BaseSystem.dmg”というファイルが現れるので、それをダブルクリックします。“Mac OS X Base Syste”というディスクが展開されるので、その中に『OS X Mountain Lion インストール』というアプリがあるのを確認します。ここまでできたら、次の手順に移ります。

お次は『ディスクユーティリティ』

次は『ディスクユーティリティ』というアプリを起動します。こちらも『ターミナル』と同じく、“ユーティリティ”フォルダの中にあります。

まずはUSBメモリをフォーマットします。左のタブからUSBメモリを選び、“パーティション”のタブを選択、“パーティションのレイアウト”で“1 パーティション”を選び、フォーマットを“Mac OS 拡張(ジャーナリング)”に、“オプション”から“GUID パーティションテーブル”を選び、右下の“適用”を押してUSBメモリをフォーマットします。

ここまでできたら先ほどの『OS X Mountain Lion インストール』を起動します。ディスクの選択画面になったら“すべてのディスクを表示”を選択し、準備したUSBメモリを選択します。このインストールの際にネットワーク環境が必要になりますので、注意してください。インストールには筆者の環境だと1時間くらいかかりました。

さて、インストールが終わっても『OS X Mountain Lion インストール』を閉じてはいけません。

『Finder』でUSBメモリを見ると、“OS X Install Data”というファイルがあります。その中の“InstallESD.dmg”がインストーラーの元になるので、これをデスクトップかどこかにコピーしておきます。コピーが終了すれば『OS X Mountain Lion インストール』を終了しても大丈夫です。

後はもうUSBに入れるだけです。まず“InstallESD.dmg”をダブルクリックして開きます。次に、もう一度『ディスクユーティリティ』を開き、“Mac OS X Install ESD”を選択、“復元”タブを選択し、“復元先”にUSBメモリを選択、右下の“復元”をクリックして15分ほど待てば、復旧用ディスクが完成します。
最後にMacを再起動して、“Recovery HD”をアンマウントすれば作業はおしまいです。お疲れさまでした。
おわりに
今回の記事は、以下の二つの記事を、特にMacに詳しくない人にわかりやすくなるよう抜き出しながら編集したものです。『ターミナル』での作業は海上忍さんの記事をかなり参考にしましたし、実際に“InstallESD.dmg”を抽出する方法は『Macとかの雑記帳』さんを参考にしました。お二方には深く感謝します。
- 奥の奥までOS X Lion 第2回 - 未知のパーティション「Recovery HD」を探る : マイナビニュース
- Mountain Lionプリインストール機でインストール用USBメモリを作成する方法と、基本的な作成方法2つ : Macとかの雑記帳
今回紹介した方法は、もうすぐ発表になる『Mavericks』でも使えると思うので、覚えておいて損はないと思います。筆者も、新しく『Mavericks』のプリインストールされたMacを買ったら、今回の方法で復旧ディスクを作ろうと思っています。まあ、その前に普通に『Mavericks』を買っちゃうと思いますが……(笑)。