勉強のために

 このブログではよくiOSやAndroidのアプリを紹介しています。光栄なことに沢山の人に読んでいただいています。ただ、どういったアプリが使いやすいのか、使いやすいUIとはどういったものなのか、ユーザーのことを考えた機能とはどういったものなのか、といったアプリの本質的な話は自己経験に基づいていて、もっと体系的な知識が欲しいなと思っていました。ウェブ上でUXについていろいろ調べたりしても、1回で覚えられるわけではないですし、何度も確認できる資料があればなぁと思っていました。

 そこで、アメリカのUXコンサルタントのTheresa Neilさん (@theresaneil) の著作で、アプリ開発者でありUIデザイナーの深津貴之さん (@fladdict) が監訳の『モバイルデザインパターン』で勉強してみることにしました。

英語のアプリが大半だけど

 この本では、近年の人気モバイルアプリのデザインがひたすら紹介されています。そして、それらのデザインのパターンが分けられていて、形として覚えやすくなっています。何度も読み返せる本としてメリットのある形ですね。タイトルに“第2版”とあるとおり、2012年に発行された本の改訂版なのですが、内容はほとんど変わっているようで、最近のはやりのデザインが揃えられています。

 翻訳本ということもあり、全て英語のアプリなのですが、特に内容がわからなくて困るということはありません。日本ではあまり人気ではないアプリもありますね。また、日本ではほとんど普及していないWindows Phoneのアプリも紹介されています。iPhone、Android、Windows PhoneとそれぞれのOSのマナーも見れていいですね。

11章だけでも読む価値あり

 特におもしろいなと思ったのが、いろんなアプリの“ダメなパターン”も挙げられているところですね。パターンで分けられた各章にも載っているのですが、特に第11章の「アンチパターン」では、ユーザーが使いづらいと感じてしまうようなデザインパターンが30ページにもわたって紹介されています。アプリをつくっている人は、この30ページの内容を確認しておくだけでも全然違ったアプリになるんじゃないかと思うくらい充実しているセクションです。

 これを読むと、以前紹介した『SnapCal』とかはUIの点でまだまだ課題のあるアプリだということがわかりますね。別に使いにくいわけではないんですが、UIとかはダメな点をちょっとずつ潰していく地道な作業の結果良くなっていくわけで、改善の余地はまだたくさんあるということです。

おわりに

 という訳で、かなり勉強になりました。これを活かして、アプリの使いやすかった点などをわかりやすく紹介していければと思ってます。もちろん、ダメな点も紹介していければいいなと(笑)。とりあえず、手始めに『パ・リーグTV』についてのエントリを書きたいですね。

【2015/06/21 追記】書きました。